日常に凛とした和を纏うということ

服は、時に自分を表す「鎧」になる。
スピードが加速しつづけるこの時代、僕たちは日々、決断を迫られ、選択し、傷つき、前に進まなければならない。
僕自身も、経営者として、デザイナーとして、そして何より障がいのある息子を育てる父として、何度も迷い、立ち止まりながらここまできました。
「Samurai Mode Shirt II」は、そんな現代を生きる“Samurai”たちのために生まれた服です。
初代「Samurai Mode Shirt」を2018年に発表してから、多くのお客様の声を受け、より機能的に、そしてより美しく進化させました。

■ 刀のように凛としたシルエット
着物の帯を締めたときのような、シャープなウエストライン。それは、ただの美しさではありません。心が乱れても、このシャツを着ると、自然と背筋が伸びる。深いVの襟元は、内に秘めた気合いと覚悟を映す鏡のように、着る人の表情すら変えてくれる。前合わせの角度や紐の位置にも、何度も試作を重ね、動いても崩れにくく、でも窮屈すぎないバランスを追求しました。

■ 快適さと、環境へのまなざし
日常に取り入れてほしいからこそ、着心地にもこだわりました。腰で留める2本の紐は、サイズを細かく調整でき、体にフィットしながらも締めつけない。長時間着ていてもストレスがなく、背筋だけでなく、心までも軽くなるように。カフスボタンには、プラスチックではなく自然の貝ボタンを採用しました。小さな選択かもしれないけれど、こうした積み重ねが、未来の環境をつくると僕は信じています。

■ あなたのスタイルに、あなただけの「選択」を
「Samurai Mode Shirt II」には、いくつかのバリエーションがあります。

KASANE（重ね）
重ね襟を採用し、襟回りの色やレースの組み合わせで、自分だけの個性を表現できる一着。まるで、着物の襟元をアレンジするように遊べるShirt。

Chill
リネンライクでドライタッチの素材で、暑い季節でもさらりと羽織れるリラックス仕様。休日に、旅に、想像力とともに。

YUZEN
京都の友禅職人による濡れ描きで、龍や桜が一枚一枚、手描きで宿る特別なシャツ。　これはまさに、アートと共に生きる人のための一着です。

■ “10年後にも着たい”と思える服を
僕たちは、毎シーズン大量の新作を出すことはしません。一つのデザインに何年も向き合い、改良を重ね、ようやく発表する。それは僕自身が「流行ではなく、信念で服を選ぶ人」に共感するからです。
Samurai Mode Shirt II は、初代のShirt Iからの反省と学び、そして皆さんの声を元に進化した、まさに「共につくった服」です。
長く愛されることで、結果として縫製工場の稼働も安定し、環境への負荷も減らすことができる。
僕たちは、そんな「優しさの循環」が服作りにもできると信じています。
このシャツを羽織ったとき、あなたが少しでも「凛と背筋が伸びた」と感じてくれたら。
そして、「自分の信念を思い出した」と思ってくれたら。
それが僕にとって、最高の喜びです。
KUDENの服が、あなたの“生き方”の一部になりますように。願いを込めて。

Designer
Tak