【 凛rin life 】 Vol.014

このメールマガジンは、着物を始めとした日本文化やファッション、ライフスタイル、クリエイター裏話などの話題を【KUDEN by TAKAHIRO SATO】が、毎週金曜日にファッションデザイナー佐藤貴浩の主筆でお送り致します。
障がいある息子と働く場所を作る為に43歳でファッションデザイナーになり、海外に向けてクリエイターとして経営者として挑戦する僕の、サイトではなかなかお話しできない視点と私見をお伝えいたします

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┃K┃U┃D┃E┃N┃【 凛rin life 】
Vol.014
/ 2023年4月28日発行 /

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■目次
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… 1. お知らせ
… 2. 近況
… 3. KUDENチャリティー原作連載【小説 KUDEN Samurai Sword Jam】
 第四話 「侍団」その2
… 4. 日本伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」の世界 その3
… 5. Q&A
… 6. メディア掲載&連載のお知らせとメルマガのコンテンツ紹介
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■ 1. お知らせ

★「KUDEN by TAKAHIRO SATO」からのお知らせ★

#着物を愛する人の洋服 #和モード
着付けの要らない現代の着物スタイルで、伝統的な着物に興味を持って貰う為に生まれたブランド「KUDEN by TAKAHIRO SATO」。

4月もまもなく終わります。
日本は桜の時期も終わり、寒暖差の激しい春の日が続いていますが、皆さま体調など崩されていませんでしょうか?
もう直ぐゴールデンウィーク。(日本では5月に長い連休があります)
休める方も僕のように働く方も、体調を崩さないようにお身体ご自愛くださいね。

さて、KUDENのストアイベントやクラウドファンディングも4月30日〆切りのイベントが多いのでぜひ忘れずにチェックしてくださいね。

また、5月に入りましたらメルマガの号外としてレビューキャンペーンをお知らせ出来る様に鋭意スタッフで準備中です。

レビューを書くことをお約束してくださった方に、インストックで使えるクーポンをご提供させて戴きます。インストック商品は3営業日で発送出来る商品のことをKUDENでは差します。
通常は定価販売ですが、レビューを書いて頂くお礼として期間限定で割引クーポンでお得に早くKUDENの服を着て頂けるキャンペーンです。
ぜひこちらもお楽しみにお待ち頂けたら嬉しいです。


Samurai Mode Kimono Gownクラウドファンディング挑戦中!
※4月30日 JSTの23:59終了です!

皆さまのご支援ありがとうございます!
丁寧にお作りして、お手元にお届けさせて戴きます。

Samurai Mode Kimono Gown
-サムライモードキモノガウン-

1ピースで着物スタイルにも涼しいガウンスタイルにも。

日本国内縫製と生地に拘った和モードな着物ガウンは着付け要らずで簡単に着物スタイルで着ていただけます。

クラファンで4月30日まで最大20%OFF!


2023/04/27時点

【海外のお客様】
Kickstarter
¥95,100の総プレッジ額 (¥100,000中)
あと2日
http://kck.st/3ziMs9S

【日本のお客様】
CAMPFIRE
¥2,022,692の総支援額 (¥100,000中)
あと2日
https://camp-fire.jp/projects/view/663782


サイズ選びに迷っているお客様からの個別のお問合せもいただいております。
クラウドファンディングの活動レポートでスタッフの麻美とセナがSサイズを試着する動画も公開しています。
今後も活動レポートでKimonoガウンの魅力をお伝えして参ります。

CAMPFIRE活動レポート
https://camp-fire.jp/projects/663782/activities#menu

Kickstarterアップデート
https://www.kickstarter.com/projects/1023982564/easy-wear-1-minutes-kimono-gown-by-japan-with-dream-for-son/posts


サイズ選びに迷ったら、お気軽にKUDENのメール、LINE、メッセンジャーにてご相談ください。


最大12%OFF!
【1Pieceで着物に見える Samurai mode Kimono Gown リリース記念
Samurai Mode Jacket -Eco-受注会

KUDEN by TAKAHIRO SATOの原点回帰を象徴するSamurai Mode Kimono Gownのリリース記念として、最大12%OFFの受注会を開催します。

Kimono Gownのクラウドファンディングを通して、沢山の方にKUDEN by TAKAHIRO SATOを知っていただきたくて、KUDENのフラグシップとしてのSamurai Mode Jacketの受注会を開催することにいたしました。
通常の受注会は原材料高騰の為、5%OFFが多いのですが、リリース記念の特別な価格でご提供させて戴きます。
対象アイテムはSamurai Mode Jacket -Eco-のBlack x Blackが10%OFF。
表地 Blackに裏地をお好きな色を選べるカスタムモデルが12%OFFに。

僕のデザインの好みで、見えないオシャレとチラ見せの美学が詰まったSamurai Mode Jacket -Eco-カスタムモデル。
裏地は葡萄鼠青碧の3色からお好きな色をお選びいただけます。
カスタムモデルの色味などが気になる方は、クラウドファンディング用に動画を撮りましたので、こちらもぜひご確認下さい。

【動画】ジャケット-エコ- カスタムモデルのご紹介
https://camp-fire.jp/projects/663782/activities/468524#main

気になっていた方はまた次回の受注会は5%OFFに戻りますので、この機会をお見逃し無くご検討ください。

〆切りは5月7日までになります。


!4月末〆切り!
【Vintage羽織が実質無料?!春の和モードキャンペーン開催中】

先週からご好評いただいております春めいた気分にぴったりな春の和モードキャンペーン開催中です。
Vintage羽織は一点もの。
早い者勝ちになりますので、気になったVintage羽織がありましたらお早めにチェックしてみてください。
KUDENの服にVintage羽織を合わせて、お手軽に和洋折衷コーデ&和モードコーデを楽しんでください。
対象商品とVintage羽織を一緒に購入いただくと、決済画面でVintage羽織が無料になります。(送料はかかります)

期間限定!お見逃し無く。
詳しくは>>
https://ku-den.jp/ja/pages/2023-spring

[Crowdfunding] Samurai Mode Kimono Gown

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¥55,000

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[Spring Pre tailor-made] Samurai Mode Jacket -Eco-

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¥39,000 ¥35,100

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[Spring Pre tailor-made] Samurai Mode Jacket Eco -Custom model-

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¥47,800 ¥42,064

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Samurai Mode Blouse

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¥19,000

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Samurai Mode Juban Shirt

Samurai Mode Juban Shirt

¥29,800

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Samurai Mode Shirt II

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¥12,000

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Samurai Mode Shirt II -Short Sleeve-

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¥12,000

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Samurai Mode Shirt II - KASANE - Color&Collar

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¥13,800

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Samurai Mode Shirt II - KASANE - Color&Collar short

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¥13,800

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Samurai Mode Shirt II - KASANE - Lace Collar

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¥13,800

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Samurai Mode Shirt II - KASANE - Lace Collar short

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¥13,800

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Samurai Mode Vneck Tshirt

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¥8,000

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■ 2. 近況


皆さんこんにちは。デザイナーのTakこと佐藤貴浩です。
服的にもブランド的にも「原点回帰」がテーマなKimonoガウンのクラウドファンディングがまもなく終了いたします。
このクラウドファンディングが最も早くお手元に届く機会ですので、ぜひお見逃し無く。

本日はKimonoガウンの縫製を担当する縫製工場との打合せに朝から行ってからこの近況を書いています。
沢山の方のご支援頂いたKimonoガウンの生産も無事に準備が整うので、ホッと一安心。

皆さまのご支援を心より感謝いたします。
心を込めて一着一着丁寧に縫って届けて参ります。

今回はそのクラウドファンディングより、ご挨拶の文章を抜粋させていただきます。ここに書いた内容は、クラウドファンディングだけでは無く、今後のKUDENの方向性に関することも語らせていただきました

未読の方もぜひ、長いですがお読みいただけますと嬉しいです。




■ご挨拶とご支援のお願い

【ご挨拶】

はじめまして、KUDEN by TAKAHIRO SATOのDesigner 佐藤貴浩です。知的障害で自閉症の息子のために将来一緒に働く場所を作るそれがKUDENを立ち上げた理由です。私たちは日光の地に和裁と洋裁の縫製工場を持ち、そこで障害者雇用をすることを目標としています。

KUDENは国内海外の着物をいつか着てみたい、着物は着られるけど忙しくてなかなか着物を着られない人の為に”着物を愛する人のための洋服” を創る和モードブランドで、日本国内の生地と縫製にとことんこだわり、着物の楽しみや魅力をどうやったら洋服で再現できるかを追求しています。

KUDENの服は若い人や海外の着物や日本の文化を愛する人たちに伝統的な着物に興味を持ってもらう最初の服として愛されています。

【ご支援のお願い】

KUDENを着て応援
 &
クチコミで応援頂けませんか?

 KUDENは当時は離れて暮らす知的障害と自閉症の息子と将来働く場所(障害者雇用)を創る夢の為に、ハードワークで倒れて破産して息子と離れる事になったダメな父親であった僕が、43歳で独学で勉強してファッションデザイナーとして起ち上げた小さなインディペンデントのブランドです。

2018年に海外クラウドファンディングのkickstarterで最初の3ピースで着物に見えるSamurai Mode シリーズを発表したのがスタートです。

デザインは3ピース(ジャケット、シャツ、パンツ)完成していましたが、その時もお金が無くて、商品化できたのがジャケットだけ・・・そんなスタートでした。

それからパンツもシャツも発表して、10年愛されるデザインを心懸けデザインをリファインしてSamurai Mode Pants II、Samurai Mode Shirt II等に服も進化してきました。

しかし正直にお話しすると、ここに至るまでに起ち上げて2年でコロナ禍になり、海外へのお客様に1年半ほど商品を送ることが出来ない苦境や、ロシアウクライナ情勢で原材料高騰などの煽りを受け、当初描いていた成長までには私の力不足もあり届いておりません。

そんな中でも障害者雇用までは出来なくても何か出来ることをと、就労継続支援の現場の方とコラボレーションした鞄をデザインしたり、2021年には縫製工場と就労継続支援の現場にお仕事を創るチャリティーを行いました。
沢山の方のご支援を受けて、就労継続支援の現場に鞄縫製やTシャツのプリント、缶バッチなどのグッズ生産、発送作業などの仕事を創り出し工賃をお支払いし、KUDENの売上から寄付(赤字になってしまったので持ち出しさせて戴きました)をする活動を行って参りました。

今回のクラウドファンディングを通して、ぜひファッションブランドのKUDENという側面だけでは無く、障害ある子ども達の働く場所を創る取り組みとしてのKUDENを沢山の人に知っていただくために皆さんの力をお貸しいただけないでしょうか?

日本は高齢化社会になり、人口減少でこれからは景気が悪くなることを見越して、海外の日本文化が好きなお客様に僕なりの解釈で現代の着物や日本文化をデザインした製品で喜んでいただき、国の助成金に頼らない障がい者雇用を目指しています。

なぜ国の助成金を当てにしないのか?

僕は大手の玩具メーカーの障害者雇用の担当をしていた経験があります。
また、チャリティーを通して、現在の日本の障害者雇用や就労継続支援の現場を学びました。

これから健常と呼ばれる人々への社会保障が不安視される中で、僕の息子の様な障害ある子ども達への支援が自動的に手厚くなることはありえるのでしょうか?
ならば!と思い、一度破産し恐い思いをした経営者としてKUDENを始めた経緯があります。

あれから5年。

諸事情が重なり、息子を私が10年振りに育てる事になりました。

そして毎日息子が通う特別支援学校に送り迎えでふれあう子ども達
一度心を通わせてしまったら無視する事が僕には出来ません。

息子の卒業式。小中高一貫校なので、高校生の卒業式も目の前で見させていただきました。
小学校では入場するのにも一苦労だった子ども達が立派に返事をして校長先生から卒業証書を受け取っていきます。

そこまでに辿り着いた子ども達やその親御さんの道程に、その現場を見ていないのにもかかわらず想像だけで涙が溢れました
そして目の前には”現実”があります。

「高校を卒業した子ども達の働き先が無い」や「親亡き後の生活の不安」です。

学校の先生にも、障がい者雇用頑張ってくださいと何度もKUDENを応援されました。

僕の息子と働く場所の夢への衝動は、息子だけでは収まらなくなりました。
この子達も全員雇ってあげたい!がんばらなければと。

今回のSamurai Mode Kimono Gownは1ピースで着物姿にみえるというデザインとしての「原点回帰」という意味合いと、障がいある子ども達の働く場所を創るというKUDENを起ち上げた理由としての「原点回帰」。
この2つを象徴する服になったと思います。

KUDENが大きくなったとしても、障がいある子ども達を雇用するには限界があります。

KUDENでこんなめまぐるしい時代の新しいの成功事例(障害者雇用をしても世界に向けて成功できる)を掴み、若い世代の経営者やクリエイターに真似て戴けるような事例を作りたい。

そうすれば僕が障害者雇用を10名しか出来ないとしても、他の経営者が10名増えれば100名の雇用に繋がる。

そんな夢に私財と人生を賭けて43歳から遅咲きですが独学で勉強してファッションデザイナーとして、破産し再挑戦する経営者として、障がいある息子の父として日々奮闘しております。

まだまだ小さなブランドでお金も無く、広告宣伝などもあまり予算がかけられずここまで創意と工夫と様々な方のKUDENの理念に共感してくださる心優しい人達に沢山支えて貰いながらここまで参りました。

ここまで長文を読んでくださったあなたに心より感謝いたします。

ぜひ、あなたの力を貸してください。
今回のクラウドファンディング通して、沢山の方々にKUDENを知っていただくためのご支援をお願い致します。

着物が大好きな方や僕の和モードな服のデザインをお気に召してくださった方はぜひ服を着て応援してください。
KUDENの服は日本の生地と日本の高い縫製技術にこだわって作りもしっかりしていますので4年5年は愛用して頂けますし、愛用頂けるようなコンシェルジュサービスもございます。
ブランドの思いやその結晶である日本の高い縫製技術の服を応援してくださると嬉しいです。
また、服は人によって好みがあるので、服はちょっと・・・という方でも、KUDENの活動に共感して下さったらシェアや口コミ、リターン不要のご支援などを戴けたらとても嬉しいです。

皆さまに頂いたご支援は、リターンのKimono Gownを生産してお届けする以外に、皆さまにKUDENを知って戴けるような広告宣伝やブランドのメッセージが伝わるようなプロモーションビデオを製作したいと考えております。
下記はKUDENのPVです。これに続くPVを撮影したいと思っています。

KUDEN by TAKAHIRO SATOのブランドメッセージPV
誰かを犠牲にしたファッションはかっこいいか?
ReAct
車椅子ダンサーかんばらけんた主演
KUDENの最初の服を作ってくださった縫製工場マロンが、低賃金短納期のアパレル業界の慣習のため倒産。私たちは腕の良い縫製職人の方々が目の前で職を失うシーンに立ち会いました。
障がい者雇用などを目指すのに、ブランドだけの利益優先で、誰かを犠牲にしたファッションはかっこいいのだろうか?
そんな服を息子には恥ずかしくて着せることが出来ない。そんなシンプルで力強いメッセージをかんばらけんたさんがSamurai Mode Jacketを纏って情熱的に表現してくださっています。

https://youtu.be/c5nY-7vF0Ac


ただの物売りでは無いブランド。
なかなかサイトでは伝わらないのですが、このクラウドファンディングを通して沢山の方にKUDEN by TAKAHIRO SATOを知ってもらいたいです。

今年48歳になる父ちゃんデザイナーが、一念発起して障害ある子ども達の親無き世界で、働いて誰かに喜んで貰い対価を得て、自分の好きな物を細やかでも買って暮らせる世界であって欲しい。そんな夢に挑戦する為に出来たブランドです。
僕の障がいある息子が幸せな世界は、きっと誰にとっても優しい世界であると信じて。
あなたの力をどうか貸してください。
僕も皆さまのご支援に恥じないように心を込めて頑張ります。
長文読んでくださってありがとうございます。

佐藤貴浩




いつも読んでくださってありがとうございます。
また次回会いましょう。

Tak

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■ 3. KUDENチャリティー原作連載「小説 KUDEN Samurai Sword Jam」

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あなたの好きな 「カッコいい&カワイイ」を着ることで 世界をほんのちょっとだけ良くする!
知的障害で自閉症の息子を持つ父親が立ち上げたファッションブランドKUDENと日本が誇るアニメーターや漫画家、イラストレーターたちがチャリティープロジェクトのためにコラボレーション。
この小説は2021-2022にスタートしたアニメ・マンガの力を借りて障害福祉事業所と縫製工場に仕事を創るチャリティーが切っ掛けで生まれた原作小説です。
TVアニメ「蒼き流星SPTレイズナー」の高橋良輔監督(装甲騎兵ボトムズ、太陽の牙ダグラム)キャラクターデザイン谷口守泰先生(装甲騎兵ボトムズ作画監督、キャプテン翼演出、作画監督、サムライチャンプルー作画監督)のコンビ(メカニックデザイナー大河原邦男先生からの応援コメントも頂きました)をはじめ、声優の井上和彦さん(NARUTOカカシ先生、夏目友人帳ニャンコ先生)、佐々木るんさん(クラッシャージョウ アルフィン、マクロス ヴァネッサ・レイアード)をはじめ、豪華なアニメーターや漫画家、イラストレーターの先生達がKUDENの服を着たキャラクターを書き起こしてくださり、そのキャラクターデザインをKUDENの服や鞄にプリント。そのプリントやグッズの生産と発送を障害福祉事業所に依頼し、ただの寄付だけではない、お仕事を創るチャリティ-を行いました。(現在は常設化に向けて再準備中)
そのキャラクターと世界観をKUDENの佐藤貴浩が小説化し、ホビージャパン社のノベルアップ+にて連載!
障害ある息子のために奮闘する最後の刀鍛冶の父親のお話。
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小説 「KUDEN 口伝 -Samurai Sword Jam-」

第四話 「侍団」その2

「緊急事態だ。
宇宙エレベーターの動力中枢の管理センターに何者かが侵入。
警備の仲間を20人も惨殺しやがった。
また、研究所から2名の研究員が行方不明。おまけにサクラ区を始め、近隣区で侍団の隊士を狙った殺人事件が多発している。
あまつさえ国の重要指定兵器である鋼の刀が何者かによって盗まれていたという報告が本日上がってきた」

侍団の副団長を務めるジンは、仲間の犠牲に対し怒りを隠そうとしなかった。

宇宙エレベーター警備の担当はベル国の治安をまもる見廻り隊である十番隊の役割であった。

十番隊隊長の原田は先程までのにやけていた顔が、打って変わって真顔になり、スクリーンに映した監視カメラや宇宙エレベーターの施設図などを元に事件を報告していく。

犠牲になった隊士の現場映像は、思わず目を覆いたくなるような凄まじいものであった。

四肢はもちろん身体の至る所を鋭利な刃物で切り刻まれており、その切断面は見事というほど、美しく、大量の血の海の中に、まるでオブジェの様に並べられ、既に息絶えた隊士の表情は苦悶というより、あっけにとられた表情で、それは自分が斬られたことを自覚する間もなく息絶えたかの様であった。

「・・・・・・・・・」

一同、その異様な光景に押し黙る。

侍団の隊長クラスならそれは凄まじい剣技をもつ者の仕業である事は容易に想像できた。

「以上、現場からの報告になります。

十番隊サクラ区班の20名の隊士とその家族には、心より哀悼の意と国からの補償を伝え、必ず犯人を引き摺り出し、あいつらの無念を晴らす事を遺族に約束しました」

「・・・・・・・・・トミーはもう直ぐ子どもが産まれると、まだ男の子か女の子か分からないのに服を選んでました。吉岡はもう直ぐ定年で、引退したら奥さんとカフェを開く計画を立ててました。ずっと命をかけた現場で働く自分を支えた奥さんの夢を叶えたいんだとテレながら話してくれました。

サワタリは配属されて1年目。まだ21歳です。彼女を紹介して欲しいと良く馬鹿話をしました。

レミーはよくみんなにお菓子を差し入れしてくれました。ダイエットしろよと余計な一言を言って3日間口をきいてくれませんでした。

レナードは修行熱心で、良く道場で手合わせしました。センスは良くなかったが一所懸命なやつで、いつか隊長になる!と言ってました。

周は料理が得意で、警備で宿直当番のときにはみんなに夜食を振る舞ってくれて、こんど合ったときに、あのめちゃくちゃ美味いチャーハンのコツを俺に教えると言ったまま・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っつう、ううっ。

ちくしょう、畜生!!誰がこんなこと、ぜってぇ許さん!ああっっ!」

「原田・・・」

「わかってる、ジンさん。わかってる・・・」

「キャロライン、イワン、ミハイル、タツノリ、アニク、ヤスミン、ズン、ヒューゴ、多田、ファイ、タカハシ、アルミン、ジョーイチロー、ホァン・・・彼ら20名の無念を晴らすため、みんな協力して欲しい」

原田は集まった隊士たちを見回し、頭を深く下げた。

集まった隊士達は誰も言葉を発しない。

しかし、皆の表情は仲間の無念を晴らすべく決意に満ちていた。

「もう一つ。
宇宙エレベーターのテロに紛れて、研究所から鋼の刀が盗まれている事が判明した。
この2つの事件は関連している可能性もある」

原田はそう続けると、無精ヒゲを撫でるリーに目線を送る。

長身のリーが席をたち、話ながらスクリーンに歩み寄る。

「捜査隊である四番隊隊長リー・マツバラだ。
現状をもう一度整理しよう。
現在侍団が取り組む重要な事件は3つ。

『宇宙エレベーターのテロと研究員2名の失踪事件』
『国家機密である鋼の刀の盗難事件』
『サクラ区で起きてる侍団隊士を狙った連続惨殺事件』

宇宙エレベーターのテロに関しては、他国や宇宙との国防問題が絡むため、防衛団と侍団で合同対策本部として正式に『合同特別捜査本部』を立ち上げる。
侍団からは捜査隊である四番隊と治安警備の十番隊が主に合同特別捜査本部に入り捜査を進める。

鋼の刀盗難事件は、国の、いや金星の極秘事項に当たる。盗まれた事を他国に知られる訳には行かない。そのため侍団のみで特別捜索隊を結成し、極秘裏で捜査奪還にあたれと楠木代表より命が下っている。

サクラ区で起きている隊士を狙った連続惨殺事件は、原田の見立てにより、今回のテロの犯人と殺害の手口が類似しているということで、関連性も含めて、今回の議題に挙げている。各自手元の端末の資料をよく読んで欲しい。また各隊の役割・配属も送ってあるので、隊長以下その辞令に従い速やかに捜査態勢を整えてくれ。捜査の進捗や対策会議の招集なども端末を通し随時アップしてくれ。不明な点あれば、四番隊副隊長のアサミ・サトウまで」


そう呼ばれた眼鏡の女性が端末を操作しながらリーの元に駆け寄る

「四番隊副隊長のアサミです。いつもの様に、侍団専用端末のポータルサイトに各情報をまとめています。また配属や辞令も既に発令されており、速やかに各隊長、班長は平隊士まで伝達周知徹底をよろしくお願いいたします。また今回はベル国の極秘事項が多く含まれているため、情報規制を行います。事件の重要度に合わせて、隊士の階級毎に閲覧できる情報は限定されています。この会議に参加されている隊長副隊長クラス、各隊の中での区ごとの班長までは、全ての情報を閲覧出来るように権限設定を施しており、情報の取扱には十分に気をつけてください」

そう彼女は早口で言い終えると眼鏡のズレをなおしてから、七番隊隊長の三銃郎・谷に目線を送る。

「侍団に入って日が浅かったり、昇進して間もない新参物がいるので、武装開発担当の七番隊隊長の三銃郎・谷さんに鋼の刀について説明をして戴きます」

三銃郎と呼ばれた青い髪で眼鏡の男は、他の屈強な隊士と違って頼りなく見える風貌であった。

よく見ると白衣の上に侍団の黒い羽織を羽織っている。

「あ、え、ん、七番隊隊長の三銃郎デス。主に武装開発を担当している部署です・・・」

少しどもる口調で、初めて三銃郎を見た新参物の隊士の中では、本当に隊長を務めているのだろうかと疑問に思う者もいた。

「皆さんが腰に差している侍団の刀。これは鋼の刀ではありません。金星や火星で産出される金属を叩いて打って鍛造した刀になります。今回盗まれた刀は、かつて地球で作られた鋼を鍛えた刀・・・・・・」

そう言い終わるとさっきまでのおどおどした口調が熱を帯びたようにかわり雄弁になっていく。

「ええ、鋼の刀といっても、鋼と鉄を鍛えたもの。物質的な強度は金星火星の金属と遜色ありません。その鋼の刀がなぜ、国家機密で保管や研究しているかというと、それは不思議な力がある時期から発現したからに他なりません」

「不思議な力??」

隊長に昇格下ばかりの隊士が声を上げる。

「出るんですよ。刀に・・・お化けが・・・・・・」

三銃郎は真顔で答える。

「お化けって、何かのオカルトかよ」

誰の発言かもお構いなしに三銃郎は話を続ける。

「なんて、非科学的な事を言っても仕方ないですが、出るものは出る。実際に現象が起きているのだから科学者としては実に興味深い。実に興味深いのです!」

すっかり三銃郎の頬は紅潮し、楽しそうに続ける。

「鋼の刀の鍛え方を地球からの文献などを研究し、再現したレプリカの刀が皆さんが腰に付けている刀です。よく切れます。ただし、それだけ。地球の鋼で鍛えた刀はそれにプラスして、不思議な力が発現する。この金星や他の火星などの人類が住む惑星圏では、鋼はレアメタル。そう地球でしかほぼ採掘出来ない。現存する鋼の刀は、ベル国の建国時に自警団を立ち上げた人物が持っていた刀と、数年前にこの国に墜落したとある富豪の宇宙船に積まれていた美術品の中にあった地球から集められた日本刀コレクションのみです」

「それがなぜか、凄まじい戦闘力をもっており、ベル国では鋼の刀を秘密裏に保管・研究に至ったという流れがあります!!」

「三銃郎さん。そこまで」

アサミが冷静な口調で割って入る。

「鋼の刀に詳しい方を今回の会議のため招聘しております」

「は、そうでした。す、すいません。

貴延さん。貴延さん!

よ、よろしくお願い致します」

そう呼ばれた男が奥の控え室から会議室に入ってくる。

「待たせすぎだ。早いところ用件済ませて帰らせろ。俺は息子が帰って来るまでに夕飯の準備をしなきゃならねぇんだ!

隻眼の男が面倒くさそうにそこに立っていた。


第四話 「侍団」その2 完

次週に続く。

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■ 4. 日本の伝統文化とは?|芸能・工芸・行事・衣食住にまつわること

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江戸時代、日光東照宮を建築する時に木工など多くの職人が移り住んだ日光。
そんな地に生まれた僕の幼少期は様々な職人さんとの触れ合いが多く、僕の生まれ育った近所に腕利きの刃物鍛冶の職人さんが住んでいて、小さい頃から可愛がって下さり刃物鍛冶を習ったりしました。
その体験がものつくりが大好きな僕のデザインのインスピレーションの原点です。
日本の伝統文化。芸能・工芸・行事・衣食住にまつわることをデザイナーの視点で紹介します。
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【日本伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」の世界】その3

人形浄瑠璃文楽。
物語を三味線や琵琶などの楽器とともに語り聴かせる「語りもの」という芸能「浄瑠璃」に人形を操る芸能が結びつき、「人形浄瑠璃」が生まれました。
※「語りもの」・・・日本中世にはじまった口承文芸・音楽もしくは芸能のジャンルまたは演目を差す。
※ 浄瑠璃(じょうるり)は、三味線を伴奏楽器として太夫が詞章(ししょう)を語る音曲・劇場音楽

人形浄瑠璃文楽を構成する役割は3つあります。それを「三業(さんぎょう)」と呼びます。
太夫、三味線、人形遣いの「三業」で成り立つ三位一体の総合エンターテイメントです。


KUDENのグローバルアンバサダーを務めてくださる豊竹咲寿さんは上記の中での「太夫」です。
豊竹咲寿さんが何故太夫になったのか?など動画インタビューを交えて全3回ご紹介して参ります。

第一回目の公開です。
ぜひサイトでご覧ください。

インタビューを見る

読む

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■ 5.Q&A

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▽KUDENやデザイナーのTakへの質問募集▼
KUDEN by TAKAHIRO SATOやデザイナー佐藤貴浩へのご意見、ご要望、質問などを募集します。
頂いた質問は、毎週メールマガジンでお答えいたします。
皆さまのご質問をおまちしております。

質問フォーム
「メルマガQ&A係」と記載してからお送りください。
https://ku-den.jp/ja/pages/contact

全ての質問に必ずしも答えられるわけではありませんので事前にご了承ください。
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今週は筆者多忙のためQ&Aはお休みです。
ご質問くださった方には次週よりお答えして参ります。


【ご質問はこちらから】
「メルマガQ&A係」と記載してからお送りください。
フォームはこちら>>

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■ 6.メディア掲載&連載のお知らせ


ーー【メディア掲載】ーーーーーーーーーーーーーーーーー

新進気鋭のFashion Magazine
・AVESSA MAGAZINE

https://www.avessa.com/on-virtues-and-vices/

SF冒険活劇
「小説 KUDEN Samurai Sword Jam」
・日本語版 
ホビージャパン社 ノベルアップ+様
 無料公開中
https://novelup.plus/feature/kuden/

・英語版
小説投稿サイト「Whattpad」で連載中!
https://www.wattpad.com/story/307475614-kuden-%E5%8F%A3%E4%BC%9D-samurai-sword-jam

ーー【メルマガのコンテンツ紹介】ーーーーーーーーーーーーーーーーー
メールマガジン凛rin lifeで連載中のコンテンツを紹介します。
コンテンツは毎週不定期で連載されて参ります。
メールマガジン購読者の方はサイトでアーカイブ記事がお読みになれますので、
気になった記事がありましたら、ぜひお読みください。


●日本の伝統文化とは?|芸能・工芸・行事・衣食住にまつわること
江戸時代、日光東照宮を建築する時に木工など多くの職人が移り住んだ日光。
そんな地に生まれた僕の幼少期は様々な職人さんとの触れ合いが多く、僕の生まれ育った近所に腕利きの刃物鍛冶の職人さんが住んでいて、小さい頃から可愛がって下さり刃物鍛冶を習ったりしました。
その体験がものつくりが大好きな僕のデザインのインスピレーションの原点です。
日本の伝統文化。芸能・工芸・行事・衣食住にまつわることをデザイナーの視点で紹介します。

日本伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」の世界を紹介中です。
(最新記事はVol.002掲載のその2)


●スタッフセナ連載「KUDENの服のお手入れポイント」 
KUDENスタッフのセナはPRと翻訳、声優も担当。だが社内ではアイロンマスターの異名を取ります。もともとアイロン掛けが好きで、KUDENの撮影の前にはセナがアイロン掛けを行っています。KUDENの服は他のブランドに無いギミックやデザインの為、アイロン掛けにもコツが要ります。縫製職人やコンシェルジュにコツを伝授して貰っているセナがお送りするお手入れコーナーです。

「Samurai Mode Seriesの自宅で洗える?or 洗えない?リスト」
(最新記事はVol.003掲載)


●KUDENヒストリー「旅するように暮らそう。」
破産し病に倒れ、息子と離ればなれになりどん底に落ち込んでから、障害ある息子と将来働く場所を作りたい。そう再起しKUDENを立ち上げました。
様々な人との出会いを経て今のKUDENがあります。
ファッションなどのデザイナーになりたい人。こんな時代の新規事業を起ち上げ方に興味がある人。KUDENの服を気に入ってくださり更にKUDENを深く知りたい人。
苦しい逆境にあって乗り越えるヒントが欲しい人、障がいある子ども達を愛する人へ向けて、KUDENの成り立ちから今までを思い出して回顧録を紡いで参ります。


→KUDENヒストリー「旅するように暮らそう。」その3「フィリピン滞在編 父として経営者としての横顔」
(最新記事はVol.006掲載)


○アーカイブ記事はこちらから
https://ku-den.jp/ja/blogs/mail-magazine-rin-life

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・編集/発行元:KUDEN by TAKAHIRO SATO(Gerbera Design株式会社)

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/ 2023年4月28日発行 /