NPO法人ファザーリング・ジャパン
メインマンプロジェクト
リーダー
橋謙太
NPO法人ファザーリング・ジャパン メインマンプロジェクトさんです。
今回チャリティーをはじめるにあたり、
私自身は障がいある息子と離れて暮らしているので
当事者や当事者の親の意見を知りたくてメインマンのリーダーの橋さんとメンバーの櫻井さんに協力をお願い致しました。
メインマンさんとの最初の出会いは数年前、
働き方改革が話題になっていたころに離れて暮らす息子のために働き方から変えたということを
メインマンカフェ講演させて頂いたことがきっかけです。
今回のチャリティーへの参加してくださった福祉の現場の方も、
橋さんと櫻井さんが繋いでくれた方がたくさんいます。
障がいがある子供の育て方などに悩むお父さんやお母さんの頼りになる活動をされていますので
ぜひお伝えできればと思います。
佐藤貴浩
(インタビュアー:KUDEN PR/Sena)
ーそれでは自己紹介をお願いします
NPO法人ファザーリング・ジャパンの橋謙太と申します。
ファザーリング・ジャパンでは発達障がいの子どもや家族を支援するメインマンプロジェクトのリーダーをやっています。
ー活動についてご紹介をお願い致します
NPO法人ファザーリング・ジャパンは「良い父親ではなく笑っている父親でいよう!」をコンセプトに活動しているNPOです。
分かりやすく言うと「イクメン」の組織です。ただファザーリング・ジャパンのメンバーは「イクメン」という言葉はあまり好きではありません。
対外的に分かりやすいから使うだけで「イクメン」をやっているわけでなく「父親」をやっているのです。
その中でメインマンプロジェクトは発達障がい児、家族に焦点を絞って活動しています。
今は、コロナ渦で思うように活動していませんが、勉強会、講演、イベント等を行っています。
ーどういったメンバーが会員なのですか?
数か月に一度勉強会をやっています。メンバーは障がい児を抱える父親がメインですが、障がい児を抱える母親もいます。
またサポートする側。放課後デイサービスやグループホーム、就労支援、塾をやっている方。大学教授、学校の先生とメンバーは幅広いです。
ーそれでは次に橋さんのお話を聞かせてください。
橋さんがメインマンのリーダーになったきっかけや経緯は何だったのでしょうか?
私の娘が発達障がいで、現在19歳になります。特例子会社で働いています。
娘が3歳の時に発達障がいと分かり、情報収集や同じ立場の父親と話しをしたかったのですが、コンタクトを取れるのは母親ばかり。
母親ではダメということではないのですが、父親という親の立場で情報共有がしたかった。
探しても見つからないので、それなら自分から情報が発信してみれば同じ悩みを抱える父親が集まってくるのではないだろうか、というのがはじまりです。
ーこれまでの活動で印象に残ったことは何ですか?
イベント等に来た発達障がい児を抱えるママが、涙ながらに、どうしたら父親に子どもの障がいを受容して関わってくれるだろうか、という相談をされたことがあります。その後、そういった同じ悩みを抱えるママには、たくさん会うことになり、父親の役割の重要さを感じています。
ーこれからのメインマンに求められていることは何だと感じていますか?また、進めて行きたい計画などはありますか?
前の質問と重なりますが、母親と一緒に子育てをする父親を増やしていくことだと思っています。間違ってはいけないのは母親のサポートではなく、主体的に子育てに関わる父親を増やすことです。ここはファザーリング・ジャパンそのもののコンセプトと一緒なのですが、健常児の家庭より事態はより深刻です。
そのため講演だけでなく、スクール的なことも今後やっていきたいと思っています。
▲世界自閉症啓発デー2019フォーラムで登壇する橋さん
ーそれでは、一人の子を持つ父として橋さんにお話を聞かせて頂きたいと思います。可能な限りで構いませんので、お子さんのお話を聞かせて頂けますか?
先ほど話したとおり娘は現在、障がい者が働く特例子会社に勤めています。障がいは、知的障害を伴う自閉スペクトラム症です。
3歳の時に障がいがわかり、保育園卒園後、3年生までは通常級、4年生から中学校までは特別支援級。中学卒業後は特別支援学校に通っていました。
ーこれまでに苦労したことや、逆に嬉しかったことを教えてください
苦労したことはたくさんありますが、覚えているのは小学校3年生から4年生になる時に特別支援学級に移ったことですね。
それと高校受験です。娘の進学した特別支援学校は東京都の就業技術科というところで他の特別支援学校と違い受験があります。
なので中学3年生の時は、随分と一緒に勉強、受験対策をしました。苦労しましたが合格発表で番号があった時は嬉しかったですね。
もう一つは、今年就職できたことです。コロナ渦の中、なかなか決まらず、滑り込みで3月上旬に決まりました。本人は相当辛かった様子でしたが、苦しかった分、親も嬉しかったです。
ー発達障害児の父親として、求められていることは何だと思いますか?
子どもとの信頼関係、それと母親との信頼関係、そして地域でネットワークを張り巡らせることだと思います。
子どもと母親、父親の信頼関係はワンセットです。子どもと父親の関係が良ければ、母親ばかりに負担がいかなくなり、母親への信頼も深くなります。
逆に、どれかが崩れると、全てがうまくいかなくなる。大切なことだと思います。
それと地域等のネットワークを作ることは、サポートしてくれる方が増え、子どもが暮らしやすい環境になります。
▲メインマンプロジェクトにて作成した「パパのための発達障がい児ブック」。
内容は、未就学児~小学校低学年のお子さんの対応方、ママのケア、親戚との付き合い方等について触れています。
専門的な内容を極力排除した分かりやすいリーフレットになっています。
ー未来への思い、その未来に向けてこれからの社会に必要なことは何だと思いますか?
発達障がいの理解です。今の日本社会は、まだまだ発達障がいの人達が社会に合わせないといけない。そうではなく社会が発達障がいの人達に合わせていく、共存する社会にしていくことです。
ーチャリティーに参加した思いを教えてください
発起人であるKUDENの佐藤さんは、メインマンプロジェクトに参加していて、熱い想いのあるお父さんであることを知っていました。
なのでお声かけ頂いた時に、ぜひ、と思った次第です。それに佐々木るんさんや高橋監督も参加してるじゃないですか。元々アニメファンなので(笑)
それと一過性でなく、継続できるものになるといいな、と思っています。
今回のチャリティは、福祉関係だけでなく、アニメーション業界、ファッション業界を巻き込んだものになっています。そういう意味で今までにない幅広い業界の人に関心をもってもらえるチャリティになっているのでぜひ成功させたいですね。
▲2021/11/24に開催されたKUDEN×ファザーリング・ジャパン共同企画のイベントの様子。
当日はメインマンの橋さん、KUDENの佐藤貴浩のほか、里山root倶楽部の本田さん、夢ふうせんの笠原さん、やくだちの小林さんが福祉の現場や就労支援についてお話ししてくださいました。
ー現在募集していることや問い合わせ先などを教えてください
数ヶ月に1度、勉強会としてメインマン・カフェを開催しています。
参加者は、発達障害児を持つ父親、母親はもちろん健常児の父親、母親。
本カフェの最大の特徴は、父親がメインであること。
毎回、父親が講師となり、テーマを決め発達障害に関わる話をします。
また、Q&Aとして、現在、抱えている悩みを打ち明け、参加者全員で考えるといったことを行っています。
現在はコロナ渦の関係によりオンラインで開催することが多いのでぜひお気軽にご参加やご視聴ください。
また、メインマンプロジェクトについて関心をお持ちの方は以下のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。
fjmainman@gmail.com
NPO法人ファザーリング・ジャパン
メインマンプロジェクト
※2021年11月時点の情報です。最新情報はホームページやSNSにてご確認ください。