Designer’s Voice #3

KUDENのDESIGNERである佐藤貴浩の日々の暮らしで得た思い、発見などを綴ります。 エシカルな生活を実践する彼の日常や、デザイナーとしての思考を、彼の言葉でお届けします。

July 27, 2019
Yano Sena
PR / Voice actor


みなさんこんにちは!
本日はKUDENのデザイナーTAKAHIRO SATOに、これまでの彼のキャリアや歴史について話を聞きました。
Designer's Voiceシリーズ最後の投稿です!

Designer’s Voice #3



A part of kimono called "tamoto"


-デザイナーとしてのスタートはいつですか?

私は小さいことから物をつくったり、分解して構造を見るのが好きな子どもだった。家中の時計やおもちゃを分解して、母を困らせた事もたくさんあったよ。まだ小さいから、分解出来ても組み立ては出来なかったからね。
そんな私が小さい頃に夢見たのは車のデザインをする事だったんだ。しかし、私の家は裕福ではなかったので、成績は上げていても、大学で工業デザインを学ぶことは適わなかった。奨学金なども考えたが、母が苦労をしているのをずっとみていたので、すぐに働くことが出来る専門学校を私自身が選んだんだ。日本の大きな車メーカーの専門学校で、車の構造と整備の勉強に明け暮れたね。車の構造を学ぶことは、今のデザインする上での僕の興味や哲学に大きく影響していると思うな。車には小さなネジまで数えると約3万個以上の部品からできているんだ。その小さなネジ一つを取ったって、何かしらの機能と役割を果たすために、デザイン設計されている。これは凄いことだよ。意味の無い部品は一つも無いんだ。大学でプロダクトデザインを机上で学ぶより、エキサイティングだと感じたよ。身体を動かして、手で触って、臭いをかいで、重さを感じて、その小さな部品一つの役割を五感を通して学べたことはとても興味深い体験だった。
その後、私は未熟にも関わらず勢いで無分別な行いをしてしまう。専門学校をドロップアウトして、もう一つ夢見ていたミュージシャンを目指して東京へ飛び出したんだ。せっかく母を楽させてあげたいと選んだ道なのに、どうしても自分のやりたいことを我慢できなかったんだ。でも東京に移ったお陰で、デザインの仕事に携わる切っ掛けになった。売れないバンド活動をする傍らゲーム会社でアシスタントプロデューサーとして働く事になったんだ。アシスタントプロデューサーと聞こえはいいけど、企画もデザインもシナリオも書いた。ここで0から物を作る事を学び始めた………振り返ると思うね。その後も大手のゲーム会社で広告やWEBサイトの立ち上げなどでずっとデザインの仕事に携わり続け、デザイン会社を起業し、働き過ぎて身体を壊して倒れてしまって畳んだ経験を経て、今のGerbera Designという変わったデザイン会社を経営している。そして、離れて暮らす、障がいある息子の為に一緒に働く場所を作ろうと決意し、このKUDEN by TAKAHIRO SATO というアパレルブランドを立ち上げたんだ。


-あなたのキャリアはとても複雑ですね?

こんな風変わりな経歴のデザイナーなので、じつはデザイナーと名乗ったのはつい最近なんだ。プロデューサーやアートディレクターと名乗っていたね。美術大学で学んだわけでも、デザイナーに師事したこともない。全部、仕事の実体験を通して独学で腕を磨いてきたんだ。きっと心のどこかで自分を劣等感から差別してたんだと思う。私はデザインを学んでいない。王道の道を歩んだデザイナーでは無いと。そしてもう一つは反抗心から。私を王道の道を歩んだデザイナーと一緒にするな!小さい器の人間だったんだね。たくさんのデザインの仕事をしてきたというのに。でも、息子の存在が、支えてくれるスタッフ達が私に勇気と自信をくれた。
KUDENで初めて服のデザインをする事に挑戦するときから、私はデザイナーと名乗ったんだ。その肩書きに恥ずかしくないこのデザイナーという仕事を、心を込めてやり遂げようと覚悟を決た。
そう。Samuraiの様にね。


-あなたのデザイン哲学を教えてください。

私のデザインに対する哲学は、車の構造や整備を学んだ、どんな小さなネジにも役割や機能があって、デザインされていて、ムダな部品は一つも無いという実感と、ゲーム制作を通して学んだ、何も無いところから物を作り出す体験が大きく影響していて、商業におけるデザインとは「何かの目的を果たす手段」だと私は定義している。
「なぜこれを作成するのか?この制作物は果たすべき目的に寄与できるのか?」という概念よりも、見た目の事を気にして「視覚的に綺麗にする」=デザインと呼ぶ人も多いと思う。もちろん、見た目の美しさもこだわるが、それよりも先に最も重要と思っているのがそのデザインの果たすべき目的は何か?その目的は誰が誰に向けて行うのか?歴史やコンテキスト(文脈)を大切にしながら、果たす目的を達成する為のデザインコンセプトや物事の本質ををとことん突き詰める。このデザインのコンセプトに思考を巡らせるときが一番の面白い所でもあり、苦しみでもあるね。こんな所が、私のデザインにおける信条であり哲学だね。


-貴方のデザインした服をどのような人に着てほしいですか?

服を「着る」ということは第2の自分自身の皮膚を纏うのと同じだと私は捉えている。服はその人が生きる時代の空気や、その人の価値観、願望、未来への希望も「着ること」によって表現されてしまう。今の時代はとてもスピードが速くて私自身も経営者としてデザイナーとして、父として奮闘する日々に、忙しさやプレッシャーに時には負けて弱気になり、自分の信じた道、価値観などを見失うときもある。みんなもそうじゃないかな…そんな時に、この服を羽織ることにより、背筋が伸び、Samuraiの精神を宿すような凛とした佇まいで、「よし!自分の信念を貫こう。」「心を込めてやり遂げよう」と覚悟を決めたあなたの背中を押すような、そんなあなたや私の姿を周囲の人へ意思表明できるような服でありたいと思ってこの服にSamuraiの名前をつけたんだ。一度はみんなも見たことがあるはず。日本のアニメやマンガや時代劇。信念を曲げずに生き抜くSamuraiの姿を。「私こそ現代のSamuraiだ」「強く優しく信念を貫くSamuraiだ」あなたは現代のSamuraiになる。Samurai Mode Jacketを羽織って、ビジネスの大事なシーンに、あなたの晴れの日に、何気ない普段でもあなたを表現する肌の一部としてこの服を贈ります。
忙しいこのスピードが速い世界でも、誰かのために懸命に働き、自分の価値や信念をもって生きたい、貫きたいと思っている世界中の国も性別も年代も超えた人々に、是非この服を着て欲しいと思っているよ。着た瞬間にこの服の持つデザインのパワーを感じて貰えると思うな。
これからもこの信念で服をデザインしてみんなが喜ぶ服を産み出していきたいね。小さなブランドのスタートだけど、私もSamuraiの精神で挑戦していくよ。



いかででしたか?
Takの人生はとてもディープでお届けしたい内容がたくさんあります!
これからもお楽しみに!

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